本日の学び
~Today’s learning~
「ビジネスモデル」という言葉で、何を思い浮かべますか。
「コンセプト」「成功するビジネスの形」などと想像する方が多いと思いますが、
実はもっと深い意味があります。
本記事では、Yosshyが学びたてホヤホヤの「ビジネスモデル」について、解説していきます。
頑張るぞ!おう!!
「ビジネスモデルが説明できない」はNG
ビジネスモデルを説明していくことは、非常に重要です。
このビジネスモデルが説明できないと、下記のような状況に陥ります。
- 一緒にやる仲間(スタッフ・従業員)に説明できないので、事業が進まない。
- お客さんに説明できないので、お金を払ってもらえない。
- 投資家に説明できないので、お金を引き出せない(投資してもらえない)。
つまり、ビジネスモデルがない、あるいは説明できないと何にもなりません。
しっかりと「ビジネスモデル」も、明確化もすることが重要です。
「ビジネスモデル」とは何か?
では、「ビジネスモデル」とは何か。
それは、「経済的自由に最短になる方法」です。
1円も所有していない人が、一番最短で10億円、あるいは100億円所有することができる方法です。
???
まだ、わかりにくいため、問いをあげてみたいと思います。
1万円札を目の前に出され、「1万円(札)を買ってください。」と言われたら、
みなさんは、どうされますか?
「すべての人が1万円で買う」という答えになります。
それはなぜか?
1万円(札)の価値が変わらないからです。
1万円(札)を、5,000円(札)と交換する人、
1万円(札)を、2万円(1万円札2枚)とを交換する人
いずれも行わないですよね。
では、次の問いです。
「毎月1万円を印刷してくれるプリンターを買ってください。」と言われたら、いくらで買うでしょうか。
あるいは、
「毎月100万円を生み出すことができるアイディアを買ってください。」と言われたら、いくらで買うでしょうか。
「100万円の価値は、100万円でしかありませんが、毎月100万円を生み出すモノやサービスは、100万円ではなく、それ以上の金額を払う」こという答えになります。
つまり、
貯金(現金100万円)は、貯金(現金100万円)でしかありませんが、
貯金(現金100万円)を、事業やアイディアに変えた場合、
毎月100万円を生み出すものに変わり、この事業やアイディアを売ることで、
6,000万円ぐらいの金額を得ることができます。
「ビジネスモデルとは、お金のプリンター」
このプリンターをどう作っていくかを一つずつ整理していきます。
3つの考え方
ビジネスモデルの「考え方」は、非常にシンプルです。
3つの考え方だけです
誰に何を(顧客の提供価値)
・顧客の悩みに対して、解決と改善を提供すること。
どのように提供し(プロセス、経営資源)
・提供するために、経営資源(ヒト・モノ・カネ)があるか。
・提供するために、プロセス(業務設計やマニュアル)があるのか。
どのように 儲けるか(利益方程式)
・どのくらいの原価で、どのような収益モデルがあるのか。
用語解説:収益モデル
「収益モデル」とは、事業において収益を得る仕組みであり、どのように収益を得るかといった構造を示します。幾通りもあります。
「収益モデル」は、お客さんから対価としてお金を受け取るモデル、Googleのように広告料として企業からお金を得るモデル、権利・ライセンスを売り、お金を得るモデルなど、幾通りもあります。
この3つを把握していくことが、ビジネスモデルの考え方です。
「誰に」提供するのか
「誰に」を考えるときに重要なことは、よくある「20歳代女性」や「30歳男性」という「ターゲット」として、捉えないことです。
それはなぜでしょうか。
例えば、カフェでコーヒーを販売する際、
ご高齢の方に販売するのも、女性の方に販売するのも、男性の方に販売するのも、
そのカフェで売れる数や金額に変化はありません。
「誰に」は、ターゲットではなく、「いくら払える人」なのか。
「収益の蓋然性」が重要です。
この商品やサービスに、「お金を払う人」なのか、そして、
「いくら払う人」なのかを考えることが必要です。
用語解説:蓋然性(がいぜんせい)
たぶんそうなるだろうと予測される場合に用いられる語です。「必然」と「偶然」の中間に位置するものが「蓋然」です。
いくら払える人かを定義するため、顧客単価という考え方が重要になります。
そして、顧客単価を市場価値にあわせている限り、失敗します。
どういうことか。
市場価値が1杯500円のコーヒーを、1杯500円(顧客単価)で売っていることです。
この考え方やビジネスでは、絶対に成功しません。
では、どのような考え方をするのか。
覚えておくべき5つのポイント
- 顧客変動算出
- PPCの算出
- BePの可視化
- 価格&来店数調整
- 施策の選定
1つひとつ解説していきます。
固定変動算出
コストには、「変動費」と「固定費」の2種類に分かれます。
売上(生産量・販売量)により変動するコストを「変動費」と言います。
一方、売上の上下に関わらず、家賃や人件費などの一定掛かるものを固定費と言います。
この「変動費」と「固定費」をグラフ化することが重要です。
PPCの算出
ビジネスを行ううえでは、鷹の目とアリの目が必要であり、
ミクロな視点で細かく数字を整理していく必要があります。
SPC(Sales per Custom):顧客一人当たりの売上
CPC(Cost per Custom):顧客一人当たりの費用
PPC(Profit per Custom):顧客一人当たりの利益
上記のとおり、顧客一人あたりの「売上」「費用」「利益」の3つの視点で細かく見ていくことが重要であります。
そして、特にProfit per Custom(顧客一人当たりの利益)が重要になります。
わかりやすく数字で、見てみましょう。
【費用】
変動費:コーヒー1杯を作るためのコスト50円
固定費:家賃100万円、人件費50万円
上記の場合、
コーヒーを1杯500円で売ると、下記のとおり整理ができます。
SPC : 500円(売上)
CPC : ⁻50円(コスト)
PPC : 450円(利益)
このように、SPC、CPC、PPC整理すると、
「1杯売れたら、いくら儲かる」かが、明確にできます。
BePの可視化
BePとは、「Break even point」の略であり、「利益分岐点」を示します。
このBep(ベップ)を割り出し、ビジネスを行っていくことが重要です。
売上 ー コスト = 0(BeP/純利益)
「固定費」が150万円発生するカフェで、
1杯450円の利益を生むコーヒーを販売した場合、何杯コーヒーを売らなければ、少なくとも赤字にならないか。
答えは、「3,333杯」です。
(計算式:150万円を450円で割る)
ビジネスにおいては、幾ら売上(金額)を上げたかではなく、
行動(何杯売るか)で考え(管理し)なければいけません。
さらに、Bepを明らかにすると、
1か月(8時間営業)で、3,333杯を売ることが現実的ではないことがわかります。
つまり、BePを明らかにしたことで、コーヒー1杯を500円で売ってはいけないことがわかります。
価格&個数調整
3,333杯を売ることが現実的に不可能である場合、どう施策をうつか。
この問いに対する答えは、
「単価」をあげるか、オペレーションを整え「個数」をもっと増やすか、の2択しかありません。
つまり、ビジネスの施策を考える軸は、
・「単価」:いくらにするか。
・「個数」:何個売るか。
の2つしかないのです。非常にシンプルです。
・どうやったら値上げができるかという、「単価」に関する施策
・どうやったらもっと売れるかという、「個数」に関する施策
・「単価」「個数」の両方をあげる施策
注意:「単価」を下げて、「個数」をたくさん売ることは、絶対にやってはいけません。100%負けます。
もちろん、この方法で勝っているビジネスもあります。
松屋、H&M、ユニクロ、すしざんまいなどは、「単価」を下げ、「個数」を増やしていくビジネスモデルとして、成功していますが、この4社には、このビジネスが出来る“裏技”があります。
裏技をもたないビジネスである以上は、
・「単価」をあげる
・「単価」と「個数」をあげる
この2つの施策を行っていくことが重要です。
施策の選定
では、どのように施策を進めていくのか。
図のように、「戦略対象幅」と「競争優位タイプ」を意識していきます。
対象となる顧客を「広いセグメント」でいくのか、「狭いセグメント」とするのか。
さらに、販売する商品やサービスを「低価格」でいくのか、「特異性(品質やデザイン)」とするのか。
どこのポジションで、ビジネスをしていくかを明確にしていくことが大切です。
コスト戦略
広いセグメントで色々な人を対象とし、「低価格」で自社の流通や製造の強みを生かした戦略です。
ファッション界でいうと、UNIQLOの戦略です。
差別化戦略
広いセグメントで色々な人を対象とし、「特異性」(ユニーク性)で自社の品質や性能やデザイン性の強みを生かした戦略です。
ファッション界でいうと、ZARAの戦略です。
では、大型の倉庫や、流通や製造を持っていない場合、どのような戦略が必要となるか。
集中戦略
徹底的に、狭いセグメントにおいて、「低価格」の集中戦略、「特異性」の集中戦略を行っていくことを、「集中戦略」といいます。
図のように、ファッション界においては、狭いセグメントで「低価格」や「特異性」のある服を販売していきます。
この集中戦略により、「うちのお店はこれだから高い」、「うちのお店はこれだから安い」を明確にして、「単価」設定をしていくことが大切になります。
「単価」設定においては、利益率を50%(店舗の場合は20%)がひとつの指標です。
「誰に何を」の「誰に」とは、「集中戦略」により、「この商品はこのような理由により、この価格です」と、提示されたものに同意し実際に「払える人」のことを指します。
「誰に何を」の「何を」とは
・お客様の比較対象を把握すること
・自社サービスUSPを把握すること
この2つが大切です。
例えば、
駅から電車を降りて帰宅する途中、牛乳を買うことにしました。
帰路にはコンビニがあり、スーパーが帰路から少し外れている場合、
スーパーの方が安いとわかっていても、コンビニで牛乳を買うことが多いと思います。
スーパーでは1本170円で売っている牛乳を、コンビニで1本200円で買った場合、
牛乳だけを買っているのではなく、30円で時間も買っていることなります。
つまり、「便利さ」を買ったことになります。
カフェにおいても同様の思考があります。
顧客は、コーヒーが本当においしいからこのカフェに行くということは少なく、
・コンセントがあるから、あのカフェに行く。
・Wi-Fiがつながるから、あのカフェに行く。
・椅子や家具の雰囲気がよいから、あのカフェに行く。
という思考です。
お客様が求めているモノを提供したことに対して、お金を払ってもらえるようなビジネスにしていくことが大切です。
決して、コーヒーは1杯500円という市場価格(マーケットプライス)と比較し、価格を設定してはいけません。
お客様が求めているモノを提供するために、必要となる考え方が、
USPです。
USP(ユニーク・セリング・ポイント)
3C戦略の応用のようですが、「顧客のニーズ」、「競合の強み」、「自社の強み」を書きだし、「顧客ニーズ」と「競合の強み」が一致しているところは、「捨てる」勇気が必要です。
ドミノピザの戦略でしたが、
顧客ニーズが、「旨さ」「スピード」であり、
「競合の強み」が、「旨さ」であったため、
「自社の強み」を、「スピード」として、
空腹で早くピザを食べたいお客様に対して、ピザの販売を行いました。
USPを明確にしたビジネスモデルです。
非常に参考になります。
どう提供し、どう儲けるのか
USPを明確にしていくことで、適切に顧客が求めるニーズに対してサービスを提供することができます。
そして、BePを意識し、サブスクリプションでサービスを提供していくことで、収益化するビジネス、儲かるビジネスとなります。
このサブスクリプションについては、次回、詳しくご紹介します。
終わりに
筆者Yosshyは、2020年より、株式会社LIMの竹花貴騎校長の
「社会人の学校MUP_Collage」のオンライン動画で、日々学んでします。
本日の発信内容もオンライン動画を参考にしています。
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